年齢を重ねても健康で自分の歯で食事を楽しむことは、多くの人にとって理想的な暮らしといえます。そのために欠かせないのが「予防歯科」です。むし歯や歯周病の予防を目的とした歯のメンテナンスは、口の中だけでなく全身の健康にも深く関わっています。歯の健康を守ることが、生活習慣病の予防や健康寿命の延伸にもつながることがわかってきました。今回は、予防歯科と全身の健康の関係、そして日常でできるケアのポイントについて、柏市・流山市の歯医者 康本歯科クリニックが解説します。
1. 予防歯科と全身の健康のつながりとは?
予防歯科とは、むし歯や歯周病を未然に防ぐことを目的としています。歯の健康を守ることは、口の中だけでなく体全体の健康にも良い影響を与える可能性があるとされています。
①歯周病と生活習慣病の関係
歯ぐきや骨に炎症を起こす歯周病は、糖尿病や心疾患、脳梗塞などとの関連が示唆されています。炎症に関わる細菌や物質が血流を通じて全身に影響を及ぼすことがあると考えられています。
➁口腔内の細菌と誤嚥性肺炎の関係
高齢者に多い誤嚥性肺炎は、口の中の細菌が気管に入ることで起こるとされます。定期的な口腔ケアによって原因菌を減らし、発症リスクの低下につながる可能性があるといわれています。
➂噛む力と認知機能の関係
噛むことが脳の血流を促し、脳を活性化させる働きがあるといわれています。歯を失って噛む力が低下すると、認知機能の衰えと関係する可能性も指摘されています。
④口腔の健康と免疫機能
口の中には免疫を担う細胞が多く存在し、清潔な状態を保つことが感染症予防につながると考えられています。
⑤予防歯科が健康寿命を支える理由
むし歯や歯周病の予防は、食事・会話・表情といった生活の質を保つ土台です。歯を守ることが、栄養摂取や代謝の維持にも関係しているとされています。
予防歯科は、歯を守るだけでなく、体の健康維持にもつながる大切な習慣といえるでしょう。
2. 予防歯科で得られる健康寿命への効果
健康寿命とは、介護を受けることなく自立して生活できる期間を指します。予防歯科は、この健康寿命を延ばすうえで役割を果たすとされています。
①歯を保つことが栄養状態を守る
自分の歯でしっかり噛めることは、食事の幅を広げ、栄養バランスの維持につながります。やわらかい食品ばかりになると、筋力や体力の低下を招きやすくなるといわれています。
➁歯周病予防で全身の炎症を防ぐ
歯周病の予防やコントロールは、慢性炎症の抑制に関係しているとされます。特に糖尿病の方では、歯周病治療によって血糖コントロールが改善されるケースも報告されています。
➂口腔機能の維持でフレイルを予防
年齢とともに「噛む」「飲み込む」「話す」といった口の機能が弱くなっていく状態を「オーラルフレイル」といいます。こうした口の衰えは、食事がとりにくくなったり、会話が減ったりして、体全体の衰え(フレイル)につながることがあります。
④定期的なメンテナンスで早期発見
むし歯や歯周病は、症状が出る前に進行していることもあります。定期検診によって早期に変化を見つけ、軽度のうちに対処できる可能性があります。
⑤通院習慣が健康管理意識を高める
定期的に歯医者へ通うことで、自身の健康に関心を持つきっかけとなり、生活習慣全体の見直しにもつながるといわれています。
予防歯科は、歯の健康を守るだけでなく、体全体の健康を支える重要な取り組みといえるでしょう。
3. 今日からできる予防歯科の習慣づくり
予防歯科の基本は、毎日のセルフケアと、歯医者での定期的なメンテナンスを両立することです。自分の歯を長く保つために、今日から始められる習慣を確認しましょう。
①毎日の歯みがきを丁寧に行う
むし歯や歯周病を防ぐ基本は歯みがきです。毛先が広がる前に歯ブラシを交換し、汚れが残りやすい場所を意識して、1本ずつ丁寧に磨くことを心がけましょう。
②歯間ブラシやフロスを使う
歯ブラシだけでは届かない歯の間の汚れには、歯間ブラシやフロスの併用が推奨されています。初めて使う際は、歯医者で正しい使い方を確認するのがおすすめです。
③食習慣を見直す
甘いお菓子や飲み物をだらだら摂ると、むし歯のリスクが高まります。食後は早めに歯をみがき、就寝前の飲食は控えるよう意識しましょう。
④フッ素を活用する
フッ素は歯の再石灰化を助けるとされており、むし歯予防にも役立つといわれています。フッ素入り歯みがき剤に加え、歯医者でのフッ素塗布も検討すると良いでしょう。
⑤定期検診とクリーニングを受ける
むし歯や歯周病は初期段階での自覚が少ないため、3〜6か月に1回の定期検診でのチェックとクリーニングが大切です。
⑥唾液を増やす工夫をする
唾液は細菌の洗浄や酸の中和を助ける役割があります。よく噛んで食べる、水分をこまめにとる、口呼吸を避けるなどの工夫が役立つといわれています。
日々の小さな習慣が、歯と体の健康を守る第一歩となります。無理なく続けられる方法で取り組みましょう。
4. 柏市・流山市の歯医者 康本歯科クリニックの予防歯科診療
千葉県柏市の歯医者 康本歯科クリニックでは、「0歳から100歳まで」どなたでも・いつまでも健康を維持できる世の中を目指し、予防歯科・歯の定期メインテナンスを通じて、柏市・流山市をはじめ周辺地域の皆様へ貢献すべく努めています。
国の方針でも、「早期発見・早期治療」「重症化予防・継続管理」の重要性が強調されており、近年は口腔機能の管理にも重点が置かれるようになっています。当院では、これらの国の指針に沿って医科や介護との連携体制も整え、「かかりつけ歯科医機能強化型歯科診療所」として柏市内で早期に認定され、現在は制度改定に基づいた「口腔管理体制強化型歯科診療所」としての認証も継続しています。
次のような予防歯科診療を通して、患者さんと二人三脚でお口の健康を維持するサポートを行っています。
①むし歯・歯周病を予防する定期メインテナンス
歯科医院での定期的なチェックとクリーニングにより、早期発見・早期治療が可能となり、健康な歯を長く保つことができます。
②フッ素塗布やパウダークリーニングなどのプロケア
自宅の歯みがきでは落としきれない汚れを専用機器で除去し、再石灰化を促すフッ素で歯を強化します。
③誰でも毎日しっかり磨けるようになるセルフケアサポート
患者さん一人ひとりのお口の状態に合ったブラッシング方法を丁寧にアドバイスし、自分でしっかりケアできるよう支援します。
➃口腔機能チェックとトレーニング
「筋肉の衰え」は自覚しにくく、「むせやすくなった」「硬いものを避けがち」「言葉が滑らかに出にくい」といった日常の変化として表れることがあります。
当院では、咬合力検査(咬む力)や舌圧検査(舌を押す力)を3か月ごとに実施し、必要に応じて口腔筋機能訓練(お口の筋トレ)を取り入れ、口腔機能低下の予防に努めています。定期的な体力測定のような感覚で、50歳以上の方に特におすすめしています。
柏の葉キャンパス駅・流山おおたかの森駅からお車で10分かからずご来院いただけます。
また、柏市・流山市のほか、野田市・松戸市など千葉県各所からも多くの方が予防歯科・定期メインテナンスのためにご来院くださっています。
お口の健康を守る第一歩として、どうぞお気軽にご相談ください。
まとめ
予防歯科は、むし歯や歯周病の発症を防ぐだけでなく、全身の健康を支える大切な習慣とされています。歯を失わないことが、食事・会話・生活の質を保ち、健康寿命を延ばすことにつながります。そのためにも毎日の歯みがきやフッ素ケア、定期的な歯医者でのメンテナンスを継続することが重要です。
柏市・流山市で予防歯科についてお考えの方は、柏市・流山市の歯医者 康本歯科クリニックまでお問い合わせください。
監修
康本歯科クリニック 院長 荒木 優介
■経歴
2008年 東京歯科大学卒業
2009年 東京歯科大学千葉病院
2010年 都内歯科医院で勤務
2014年 埼玉県歯科医院にて分院長
2015年 医療法人社団感動 康本歯科クリニック
2023年 同 院長就任
■資格
歯科医師臨床研修指導医
■セミナー
藤本研修会補綴・咬合コース
Dental Square Japan インプラントファンダメンタルコース
Naoshi Perio Club 臨床セミナー
石井歯内療法研修会 根管治療集中ハンズオン