「むし歯は甘いお菓子が原因」「歯みがきをしっかりすれば予防できる」と思っていませんか?実は、むし歯のなりやすさは生まれてから3歳までの生活習慣によっても左右されます。この時期に適切なケアや習慣を身につけることで、将来むし歯になりにくい口内環境を育てることが期待できます。反対に、油断した生活を送っていると、幼い頃からむし歯を繰り返しやすくなり、将来の歯並びや健康にも影響を及ぼすこともあります。今回は、3歳までのケアがなぜ重要なのか、そして、むし歯になりにくい子どもに育てるためのポイントを解説します。
1. 3歳頃の習慣が“むし歯リスク”を左右する理由
「3歳までは乳歯だから大丈夫」と思われがちですが、実はこの時期の習慣がその後のむし歯リスクを大きく左右する可能性があります。乳歯は永久歯よりもやわらかく、むし歯になりやすい上に、むし歯菌が定着しやすいのです。
①むし歯菌は人からうつる
生まれたばかりの赤ちゃんの口の中に、むし歯菌は存在しません。主に家族からの唾液を通じて感染します。例えば、スプーンの共有や口移しで食べさせると、むし歯菌が移る原因になる可能性があります。
②食習慣は3歳までに定着しやすい
この時期の子どもは、味覚や食事の好みが形成されるタイミングです。甘いものに慣れさせてしまうと、その後も甘い飲食物を好む傾向が強まり、むし歯リスクが上がる可能性があります。
③口腔環境がつくられる時期
乳歯が生えそろう3歳頃までに、口の中の菌のバランスや唾液の質、歯の強さなどがある程度決まってきます。この時期に健康な環境を保つことで、永久歯への影響を少なくできる可能性があります。
④生活リズムが影響を与える
規則正しい食事、十分な睡眠、決まった時間の歯みがきなど、生活全体のリズムが整っていると、免疫力や唾液の分泌にも良い影響を与えるでしょう。これにより、自然とむし歯になりにくい状態を保つことが期待されます。
⑤フッ素塗布や定期健診が定着するかどうかの分かれ目
3歳までに歯医者へ通う習慣があると、その後も抵抗なく予防処置を受けられる可能性も考えられます。子どもにとって“歯医者は怖い場所”ではなく“歯を守る場所”という印象を持てるかどうかが、将来のケア意識に影響します。
3歳までの生活習慣は、子どもの口の中の「ベース」をつくる期間です。この時期をどう過ごすかが、将来の歯の健康に大きく関わってきます。
2. 子どもの歯のむし歯予防・予防歯科
むし歯菌は人からうつります。小さな子どもをむし歯から守るには、歯が生える前からのケアと生活習慣の見直しが大切です。むし歯のリスクを低く保ち、健康な永久歯へとつなげるためには、以下のポイントを意識しましょう。
①仕上げみがきの習慣をつける
子どもが自分で歯みがきをするようになっても、手先の発達が未熟なうちは十分に汚れを落とせないことも多いでしょう。毎晩、保護者が仕上げみがきをしてあげることで、むし歯菌の繁殖を防ぎやすくなります。
②砂糖の摂取をコントロールする
砂糖を含む飲み物やおやつの頻度が高いと、むし歯菌が酸をつくりやすくなります。ジュースや甘いお菓子はできるだけ控え、間食は時間を決めて摂るようにしましょう。
③ダラダラ食べを避ける
1日に何度も間食をする、長時間飲み物を口にする、といった習慣は、口の中が酸性になりやすくむし歯のリスクが高まります。食事と食事の間にしっかり時間を空けることが大切です。
④フッ素入りの歯みがき剤を使用する
フッ素には歯の質を強くする働きがあり、初期のむし歯を修復する効果も期待できます。年齢に応じた濃度のフッ素入り歯みがき剤を使うことで、むし歯予防につなげましょう。
⑤定期的に歯科検診を受ける
小さいうちから歯医者に慣れておくことで、予防処置をスムーズに受けられるようになる可能性もあります。歯の状態を早めにチェックできることは、将来的なむし歯や歯並びのトラブルを防ぐためにも大切です。
生活のなかでできるむし歯予防は、毎日の積み重ねが大切です。親子で一緒に楽しみながら取り組む姿勢も、子どもの歯の健康を守る基盤になります。
3.予防歯科・歯医者で受けられる予防ケアとは
むし歯予防の効果はより高めるため、家庭でのケアに加えて、歯医者での予防処置を受けることも大切です。ます。3歳頃から定期的に受けられる歯医者でのケアは、次のような内容があります。
①フッ素塗布
歯の表面にフッ素を塗ることで、歯の再石灰化(歯の修復)を促し、むし歯に強い歯を目指します。家庭用の歯みがき剤より高濃度のフッ素を使用するため、むし歯予防の効果が期待できます。
②シーラント処置
奥歯の溝にむし歯予防のためのレジン(樹脂)を埋める処置です。特に奥歯の溝は磨き残しが多く、むし歯ができやすい場所のため、シーラントで溝を埋めることで汚れが溜まりにくくなります。
③歯のクリーニング(PMTC)
歯医者で行う専用機器を使った歯のクリーニングで、普段の歯みがきでは取りきれない汚れやバイオフィルムを除去します。これにより、むし歯や歯肉炎の予防につながります。
④定期検診による早期発見
乳歯は進行が早いため、むし歯になっても自覚症状が出にくいことがあります。定期検診を受けることで、むし歯の初期段階での発見・治療が可能になり、重症化を防ぐことができます。
⑤親御さんへのブラッシング指導
お子さんの年齢や歯並びに応じた仕上げみがきの方法を、歯科衛生士が具体的に指導します。適切なブラッシングは、毎日の予防につながる重要なポイントです。
歯医者での予防歯科診療・ケアと家庭でのケアを組み合わせることで、むし歯に強い口腔環境がつくられていきます。どちらか一方ではなく、両方をバランスよく続けることが理想です。
4. 柏市・流山市の歯医者 康本歯科クリニックの予防歯科診療
柏市の歯医者 康本歯科クリニックでは、「0歳から100歳まで」どなたでも・いつまでも健康維持できる世の中を目指し、予防歯科・歯の定期メインテナンスを通して柏市・流山市をはじめ周辺地域の皆様へ貢献すべく努めています。
次のような予防歯科診療を通して患者さんと二人三脚でお口の健康を維持するサポートをします。
【柏市・流山市の歯医者 康本歯科クリニックの予防歯科診療】
①むし歯・歯周病を予防する定期メインテナンス
歯科医院での定期的なチェックとクリーニングにより、早期発見・早期治療が可能になり、健康な歯を長く保つことができます。
②フッ素塗布やパウダークリーニングなどのプロケア
自宅の歯みがきでは落としきれない汚れを専用機器で除去し、再石灰化を促すフッ素で歯を強くします。
③誰でも毎日しっかり磨けるようになるセルフケアサポート
患者さん一人ひとりのお口の状態に合ったブラッシング方法を丁寧にアドバイスし、自分でしっかりケアできるようサポートします。
柏の葉キャンパス駅・流山おおたかの森駅が近くお車で10分かからずご来院いただけます。
また柏市・流山市の他にも野田市・松戸市など千葉県各所からご来院いただいています。
予防歯科・歯の定期メインテナンスをお探しの方はぜひ一度ご相談ください。
まとめ
3歳までのむし歯予防は、将来の口腔環境だけでなく、歯並びや全身の健康にもつながります。早い段階から適切なケアを取り入れることで、むし歯のリスクを下げ、健康な歯を育てることが期待できます。家庭での食生活の見直しや仕上げみがき、定期的な歯科検診が大切です。
柏市、流山市でむし歯予防・予防歯科を検討中の方は、康本歯科クリニックまでお問い合わせください。
監修
康本歯科クリニック 院長 荒木 優介
■経歴
2008年 東京歯科大学卒業
2009年 東京歯科大学千葉病院
2010年 都内歯科医院で勤務
2014年 埼玉県歯科医院にて分院長
2015年 医療法人社団感動 康本歯科クリニック
2023年 同 院長就任
■資格
歯科医師臨床研修指導医
■セミナー
藤本研修会補綴・咬合コース
Dental Square Japan インプラントファンダメンタルコース
Naoshi Perio Club 臨床セミナー
石井歯内療法研修会 根管治療集中ハンズオン